汚れた街すべてを覆い尽くす真っ白な雪のように俺を包む
そして、心の奥まで見透かすような透き通った瞳で
時に微笑み、時にため息をつく
明るく、冷淡に
誘惑はひとときの悪戯
誘われるまま流されたくなる
抱擁は何のため?
刹那の愛人、永遠の恋人?
振りほどく髪・・・
ずっとずっとこのままでいたくなる
汚れた街すべてを覆い尽くす真っ白な雪のように俺を包む
そして、心の奥まで見透かすような透き通った瞳で
時に微笑み、時にため息をつく
明るく、冷淡に
誘惑はひとときの悪戯
誘われるまま流されたくなる
抱擁は何のため?
刹那の愛人、永遠の恋人?
振りほどく髪・・・
ずっとずっとこのままでいたくなる
今こうして退屈の中にいて、昔のことを思い出したり、これからのことを考えたりしていると、思わずため息をつきそうになる
でも、ため息をついてしまえば、それは自分の虚しさを証明することになってしまう
ため息つく言い訳のためのタバコ
たかだか300g程度の、今、左手に持っているものを下ろせば
自分は一人
一人で小高い丘の上にたっている
右も左も足下も暗くて何があるのかわからない
まして、後ろを振り返る勇気などあるはずがない
ただ、自分のずっとずっと前方には、明るく輝く花畑が広がっている
そこに向かって歩き始める 身体が軽い 向こうから何かが自分を引き寄せているかのようだ
色とりどりの花々がだんだんとはっきりしてくる
きれいな毒々しい色がはっきりと・・・
気がつくと自分を取り囲むのは、数え切れない蝶の死骸だった
人は結局自分一人だろう
でも、それを理解してこそ思い切り人を愛せるし、人に愛されることの大切さがわかるんだ
孤独が好きだという人などいるはずがない
だからこそ優しさが必要で
自分は一人じゃないんだという錯覚を起こさせてくれる人が、家族であり、親友であり、恋人であり・・・
どれだけ他人を思いやることができ、どれだけ他人に思いやってもらえるか
それが「生きる」ということの価値だ
人間一人では生きていけないというよりも
人間一人で生きていても意味がない
考えすぎ? そうかもしれない
けど、何も考えず、地に足を付けることがないまま天国に行っちゃえば大笑いだ
時代を動かしているつもりで、実は金儲け上手な人たちのいいようになっている連中に惑わされる必要はないんだ
自分が不幸であることに、気づかないほど不幸なことはない
夢を追い続ければ挫折を味わい 他人のことを考えてやれば孤独になる
挫折に慣れ、孤独に慣れることが大人になるということなのか
俺だって歳はとりたくない 子供のまま、いつまでもいつまでも誰かに抱きかかえられ守られていたい
自分だけじゃない 誰だってそうなんだ
けど、自分の背中の寒さをこらえて、他人を抱きかかえる人がいなければ・・・
大人になるということは、人を抱きかかえられる人になるということであって、歳さえとれば誰でもなれるというものではない
明日9月10日で20歳になって世間一般から見れば大人ということになる けど、他人が自分をどう見るかは変わっても自分の内面には全く関係がないし、9月9日までが子供で、10日から突然の大人になるなんて、そんなに甘くはないだろう
自分の心を満たさなければならない量が歳をとるにつれてだんだん減っていくのは、あきらめなのだ
遙かに澄み切った空には飛行船が、子供の頃見た感動をいっぱいにつめたままポカリポカリと風に揺られながら浮かんでいる
川は汚れて空みたいに青くはないけれど、そこにだって水鳥2匹仲良く浮かんでいる
川辺を歩く そして一度歩いたところをもう一度引き返し歩く
土手の坂を登る うまく登れず手をついた
菜の花がある タンポポがある つくしがある 名前は知らないけど、あれもあれも昔見たことのある花だ
それらは皆、太陽の光をいっぱいに受け、春風に吹かれながらのんびりしている
そう、みんな半年と持たない命なのに・・・
あくせくと目的への最短距離ばかり選ぶ自分は馬鹿だと思った
茶々丸は舌を出してハアハアいっている
水が飲みたくなった
世間に対して 人は人 自分は自分だと淡々と生きるには除外されてしまいそうで怖い
3月の暖かい春の陽は、この春、大学に合格した人たちを祝福するかのように降りそそぎ そして、だめだった自分にも同じように降りそそいでいるいる
今の自分にはうらめしく思える
昔、聞いたことのある音楽を聴いては憂鬱になり
昔、撮った写真を見ても憂鬱になる
昔、食べたことのあるものを食べては憂鬱になり
昔、友達や彼女と遊んだことを思い出しても憂鬱になる
外に積もった雪が部屋の中を明るくしていることですら憂鬱になってしまう
この先、自分がどうなって行くのかわからない今、
1つだけでいい 自分を落ち着かせてくれる確かなものが欲しい
脱落者になってしまおうがどうなろうが、変わらない確かなものが・・・
また4月になったら、見栄と虚栄心の亡者たちの競争が始まってしまう
今の地球世界において、秩序は保たれているのか。
年老いた者が死んでいき、一方で、新しい命が生まれる。
死を回避すべく「生」のために一生懸命な人もいれば、「生」のありがたさに気づかない人もいる。
楽しいでいるやつもいれば、苦しんでいるやつもいる。
障害者もいる。
神の作った秩序、それは人間全員、森羅万象を含んだ整合性なのか。
違う。神に秩序だった、整合性を持った世界など作れない。
人ひとり、苦しみを与えられたまま、もがき苦しみ死んでいき、後世に神への恨みが蓄積されていくのだ。